赤鬼のこころ

今年も森に鬼が現れました。
強そうだけれど、どこか人情味のある赤鬼。
子どもたちの様子や言葉から伝わるのは、
怖い、けれど、近づきたい。
退治したい、けれど、もう一度あいたい。
そんなゆれる気持ち。

子どもたちひとり一人の胸に、
ひとり一人違った赤鬼がやどったことでしょう。

赤鬼を演じたお母さんは、
その日、心の内をつづってくださいました。

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節分の今日。
透き通った春の色づいた風が
ふんわり畑を吹き抜けていました。

鬼は起きて思いました。
一年に一日のとくべつな時間。



鬼は畑で思いました。
子ども達の輝くやわらかい声。

鬼に立ち向かってくる子。
泣いてしり込みする子。
どんぐりや松ぼっくりを
小さな小さなその手に手に強く握りしめ。



鬼は背中で子ども達の高らかな幸せな声を
確かに聞きながら帰って行きました。

鬼は思いました。
子ども達の未来は宝物なんだと。



また、来年。
ありがとう。
子ども達。


(鬼役の母・H)
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子どもたちの息づかいに寄りそい過ごす
クスクスの父と母たち。
その想いも、クスクスの宝物です。

(文:保育者まゆ)